パロディ BWV 36 喜び高く舞い上がれ
パロディ BWV 36 喜び高く舞い上がれ
数ある曲の中で、バッハは「パロディ」を多数作った。 多い時は本曲 BWV36「喜び高く舞いあがれ」のように計4曲も作った。 盗作,盗用など、著作権侵害という悪い意味で使われることが多い。 バッハは自分の曲を盗作などしないけどと思った。 そこで、パロディと扱われている「BWV 36」の4曲の一群を検証しようと思った。 共通項と違いを検証すると原曲がほぼわかるのではないか。 (下記にa.b.c.の歌詞の一覧を示している.) それでは、初めにライプツィヒ大学管弦楽団と合唱団による 下記の二曲をご視聴ください。
次にBWV 36 a.b.c.の歌詞情報を一覧表にしています。 日本語歌詞のBWV 36 a.b.c.の各曲の青色の下線付き太文字列を押して視聴できます。 各曲の歌詞を横に読んで共通部をチェックする。 第1曲、第3曲、第5曲、第7曲は楽譜が同一です。歌詞がかわります。 これらの共通項から、原曲が再生、リサイクルされてことが判ります。 |
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BWV 36 | BWV 36a | BWV 36b | BWV 36c | |||
喜び 高く舞いあがれ 全8曲 |
喜び空に舞いあがれ 全9曲 |
喜びがわきあがり 全8曲 |
喜び高く舞いあがれ |
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待降節第1 | 結婚祝 | 就任祝 | 誕生祝 | |||
1731年待降節第1 「いざ来ませ異邦人の 救い主」 |
1726年11月30日 アンハルト・ケーテン候レオポルトの2番目の妻、候女シャーロット・フリーデリケ・アマリア の24歳の誕生祝。 |
1735年 ライプツィヒ大学学長に就任したヨハン・フロレンス・リヴインス(Rivins)の就任祝 |
1735年10月 すでに1730年にトーマ学校70代校長に就任していたヨハン・マティウス・ゲスナーの40歳の誕生祝 |
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第1部1.合唱 | 1.合唱 | 1.合唱 |
1.合唱
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よろこび高く まいあがれ 夜空の星の高みへ シオンでよろこぶ声がする。 だがまて よろこびの声がうせても よろこびの声が 聞こえなくても 主がこられるから。 |
喜び空に舞い上がれ あなたの願いが 我らの心に漂う だが、まて、 あまり遠くに行かないで 侯爵夫人が滞在中だから。 |
喜びがわきあがり 明るい音色に包まれる。 この美しい日にじっとしておれない。 心を鎮めミューズの子*らよ、 願いをこめて 熱い賛辞を捧げよう。 |
喜び高く舞いあがれ 夜空の星の高みへ
神と御座でまみえるまで、望みます。 だが待て、そこまで行かなくても 先生に感謝とつとめをささげます |
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2 コラール Sp.Al | 2.朗唱 | 2.朗唱 Tn |
2. 朗唱 Tn
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来ませ異邦の救い主 乙女の子に産まれた、世の人みな驚いた神はこのようにイエスを生まれさせた。 |
この穏やかな辞儀の感謝の気持ちは あなたの足元に現れています。 あなたの優雅さや、所有物、名声は、 ためらいや不安から私たちを解放します。 |
この楽しい時に リヴィン*の幸せが 新たになるのを見る。 彼の家に栄えあれ 祝福は努力をたたえわれらのフィルリ*を力づけこの祝福は力を得不幸と悲惨を追い出す。 |
心は多くの願望や欲望にふれて、喜びを失っていく。
かれはもっと多くの希望や献身の喜びを見る。神の働き、まさに、先生のような名声、魅力、願望、あこがれ。
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3 アリア ・Tn | 3.アリア | 3.アリア Tn |
3.アリア Tn
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愛はやさしく歩みより 愛はやさしく歩みより 愛する人をつれて行く。 花よめは花婿を見ると われを忘れて喜ぶように 身も心もイエスに従い行く。 |
太陽は優しく昇る 偉大な王女よ、 私たちの幸福を見るあなたのまなざしは、 私たちを幸せにする。 |
神はやさしく、 父の手から子らに幸運を授けられた。 神はまことと善を、 願う以上に与えられた。 |
愛は優しく歩み寄り 心は先生を慕う心を導く。 人が無駄な時を過ごす時 心は自分をかき立てて、 畏敬の念がわきあがる。 |
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4 コラール | 4.朗唱 | 4.朗唱 At |
4. 朗唱 Bs
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甘い調べを琴の音にあわせ 甘い調べを琴の音にあわせ あふれる喜びを奏でよ。 うるわしいわが花婿 イエスと愛の絆に思いをこめて 歌え、踊れ、喜び高く声を上げよ 大いなる栄光の王。 |
昼も夜も感謝して、候妃に献身する この日々をうれしく思います。 われらの宝石、地上の光なる、あなたの貴いレオポルド公、 また、忠実な、仕える謙虚、 すべての人たちが、祝宴を楽しみ、 元気づけられますように。 |
友は喜び、祝いと名誉のこの日を見る 彼らを導く恵みを、 この敬虔な人が 何千回も自分を賞賛した。 この幸せも嬉しいのです。 リヴィン*を侮るな。 我らもまた、 あなたをたたえる歌声を聞かせたい。 |
おお、あなたは この栄誉を身に着けることが できる人。 高価な銀の飾に 感謝、尊敬、栄光、すべて集まり、 我らの光、導きの手となる あなたは喜びの祝いを拒みません。 |
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第二部 5.アリア Bs | 5.アリア | 5.アリア At |
5. アリア Bs
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よおこそ尊い宝 よおこそ尊い宝 愛と信仰もて、 私たちの心にやどりませ。 |
ようこそ、素敵な一日! 舌と口を持つならばできる。 合唱の音色で、 花が咲き、花が咲く (*シャルロッテ ブルーム)。 |
神から送られた善、 今日も起こることは、 われらの幸福を美しくする。 |
かつて、あなたが生まれた日は、
われらに癒しとなった。 あの日 「光あれ!」 と、 神が、私も共に、言われたように。 |
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6 コラール Tn | 6.朗唱 | 6.朗唱 |
6.朗唱 Sp
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父にひとしく肉に勝利し 永遠の力により 肉体の病をいやしたまえ。 |
あなたの学識や名声が高まり あなたの敬虔,忠誠、また服従が 隣人に仕える神の愛となり、 貧しい人が援助をうけるならば 私たちはただ賞賛し、 これ以上を願いません。 |
あなたの名声が世界に広まり、 努力が実り発展すれば あなたの敬虔はモデルとなる 神に仕え、人を愛し、 貧しい人が援助を受けるならば 低いわれらは、 これ以上を求めようとは思いません。 |
ただ 1つだけが心配です。 この犠牲は不完全。 だが先生が受け入れ、 認めていただければ、 それがよい。 そうでなければ悪いことが増え 忠実がもとめられる。 |
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7 アリア Sp | 7 アリア Sp | 7.合唱と朗唱 |
7. アリア Sp
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力弱い音色であっても 天の神の御霊がとりなして 神の栄光をたたえうる こんな声でも神は親しく聞いてくださる。 |
力弱い音色であっても 神の御霊がとりなして 神の栄光をたたえうる こんな声でも神は 親しく聞いてくださる。 |
優しく、喜びに満ちた あなたの善意をたたえます。 たたえよ一つの歌で 霊だけがそのような 計り知れない恵をもたらします。 だが、 死からあなたを引き上げる歌が聞こえたら 私たちも歌う準備ができています。 |
力弱い音色でも 先生の栄誉をたたえうる こころに響きわたる この喜びをどう伝えられるのか。 力弱い音色でも 先生の栄誉をたたえうる。 |
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8 コラール | 8.朗唱 | 8.合唱と朗唱 |
8. 朗唱 Tn
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父なる神に 栄光あれや、 聖なる神に いまもとわに。 |
偉大なわたしたちの候女、 私たちのこころは、 次の言葉で願いを伝えます。 |
合唱 われらの喜びは十倍になった。 あなたにささげた賞賛は私たちには十倍になった。 テノール 確かにあなたの名声を知る人は、 不義な人が不幸と災いをもたらすことを知る。 合唱 あなたを苦しめる者はなく 幸福に欠けるものもない。 アルト あなたの家は神殿のよう。 ため息より、賛美 甘い平和は乱されない。 合唱 この喜びは大きく未来を開く。 私たちが想像したように ソプラノ ゆえに、偉大な先生に祝いをささげて 感謝します。 だが、われらはこれ以上は望みません。 合唱 われらの喜びは十倍になった。 あなたにささげた賞賛は私たちには十倍になった。 |
よろこびの時に、 目標は見出される。 であれば、それが人生である。 |
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8.朗唱 |
8. 朗唱 Tn
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偉大なわたしたちの候女、 私たちのこころは、 次の言葉で願いを伝えます。 |
よろこびの時に、 目標は見出される。 であれば、それが人生である。 |
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9.アリアと合唱 |
9. 合唱 Tn.BS.Sp
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栄え、花咲き、長く生き、 偉大な侯女にさいわいあれ。 テノール また、あなたのような人は皆、 天を愛し、救いと平安を与えられる。 心が望むものは、 合唱 幸福をもたらすに違いない バス 善行だけで、光を得るには弱い。 彼はあなたを見つめているので 合唱 この真面目なため息にたどり着く ソプラノ 胸の半分はやさしいレオポルトに また民の願い幸せに、あなたの僕にも 合唱 栄え、花咲き、長く生き 偉大な候女に幸あれ 。 |
年が新たになるように人の名声も変わる。 年月が変わるように人の名声も新たになる。 あなの功績を正しく言うのは 私たちの力にあまりあります。 あなたの気高い人生は賞賛され喜ばれます。 テノール朗唱 確かにあなたの業績を知る人は ヘリコーン*で知られるように 賞賛に値する。 合唱 あなたの功績を正しく言うのは 私たちの力にあまりあります。 バス朗唱 だからこそ沈黙を守り、心で感謝を伝え、 あなたに示します。 合唱 あなたの気高い人生は賞賛され、喜びれます。 ソプラノ朗唱 喜びにあふれ、すべての人が感謝をささげ 目はさえぎるものを抜け、将来の幸福を見る。 合唱 年が新たになるように、人の名声も変わる。 年月が変わるように人の名声も変わる。 |
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