バッハ祝祭曲解説・一覧

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祝祭曲 BWV

モテット BWV 225~231 ミサ曲 BWV232-242
マニフィカト  BWV243 受難曲 BWV244-247
オラトリオBWV248-249 マリアの祝日 7曲

 

BWV226   聖霊はよわきわれらを助け 

17291021

葬儀 J.H.エルネスティの葬式

J.H.エルネスティの葬式 彼はライプツィヒ大学の詩学の教授であり、トマス学校のディレクターでもあってバッハには大事な人だったと思われます。50人に増えた少年たちに寄宿舎はせまく、不衛生で、子どもたちはのみに噛まれて困っていました。バッハは何度もライプツィヒ市当局に嘆願書を書き、4階建ての寄宿舎の上に二階増築し、一番上の6階をバッハの家族と仕事部屋、5階が増設された少年たちの寝室となった。このような計画をエルネスティ教授は親身になって助けてくれたのではないかと思います。けれども、バッハは故人を誉めたたえたり、喪に服するというのでなく、「聖霊が我らの弱さを助けてくれる」と聖霊を4声部の二組、つまり8声部で「聖霊——-が」と、8分の3拍子のメリスマで刻んだ抑揚で追いかけ合うフーガを成して大合唱にし、エルネスト教授の人柄や敬意、感謝を表している。そういうモテツトです。

 

恐れるな  モテット BWV228

19891009
クルト.マズア(Kurt Mazur 1927-2015)の追悼

クルト.マズア(Kurt Mazur 1927-2015)の追悼と、東西ドイツ統合20周年を記念した集会で、1989年10月9日にトマス合唱団が演奏した本曲を視聴した。本曲は葬儀や追悼で歌われてきた。無伴奏で、集会の始めや、葬儀など屋外で歌われることもあるようです。全146小節4声 合唱2段で8声に同じ歌詞を「恐れるな 私が共にいる」だけで78回かける8声 234回書くと思ったら 滅入ってしまった。いろいろ工夫しなければならない。

 

BWV232   ロ短調ミサ曲  全26曲

第1曲 キリエ エレイソン(主よ あわれみたまえ) この一句だけで9分間繰り返す歌が退屈でなく、多様性にみち、それは、千手観音の手のようにも思えた。千の手をもって、助けようとする救いが表されているといわれる。 イエスが出会ったのは多くの病む人たちであった。歩けない人、見えない人、血液の病気、感染症、身内の世話になっている人。共同体から拒絶された感染症の人たち。多くは「なぜわたしが?」と答えのない問いと悩みを追っている人に、因果応報の地獄から神の憐れみのもとに引き戻し、彼の道を共に生きてくださった。

 

マニフィカト(受胎告知) BWV243

イエスの生まれを告げた天使と、マリアの驚きの会話。12曲 ルカ福音書1章により、受胎告知から始まった経験が神への賛歌となっていく過程を表している。人は自分の人生を、マリアの経験を通して見渡し、感謝へと導かれる。これをバッハはきらめく音楽にして聞かせている。歌詞のラテン語は、次のロ短調ミサ曲と二曲だけです。オムニス オムニス ゲネラチオーネス(代々の人々も) 10回*4パート=40回 繰り返される。それはちょっと、大変、とおもった。そこで日本語で「代々の人々も」を40回繰り返すのも。あんまりだなぁともおもい、日本語で「よよ(代々)のひとびとも」と入れて、オムネスと交互にしたら、意味が通じて、いいかなぁと思うようになり、そうしてみました

 

マタイ受難曲 BWV244     BWV244 第一部 1-29      BWV244 第二部 39-68

17270411
トマス教会
マタイ26,27章
オーボエ・ダカツチヤーバスクラリネットを使用している

第一部1〜29曲   福音書記者マタイはイエスの受難の物語を、ベタニヤ村で一人の女が高価な香油をイエスの頭に注いで、別れの意をあらわした一件から始め、最後の晩餐をすませて、ゲッセマネの園で苦しみ祈るイエスを歌います。

01.合唱 1                      02.イエスを殺す計画 2-4b          03.ベタニヤで香油を注がれる 4c-8 
04.最期の晩餐 9-13      05.オリブ山にて 14-17                  06.ゲッセマネの祈り 18-25
07.捕縛 26-29

合唱隊は二手に分かれ、主合唱は会堂の二階に設置されている大オルガンに合わせ、同じく二階に設置されている小オルガンは副合唱のエコー(こだま)を歌い、あるいは対話形式をなし、ステレオ効果を発揮して、物語をリアルなものにしています。物語は当時のトマス教会の会衆を「娘たち」とみなし「来れ娘たちよ」共にー十字架上で苦しむイエスを思いー嘆け、見よー誰を、花婿を。何をー犠牲の小羊なるイエスの、忍耐を。・・・と歌う。

第ニ部 祭司長たちが立件するための審問を行い、総督ピラトの訊問、死刑の判決、十字架の死、埋葬と哀悼(30~64曲)
08.アリア 合唱 30                   09.大祭司の審問 31-37      10. ペトロの否認 38-40 
11. ユダの最期 41-43a           12. 訊問 43b-50d              13. 判決 50e-54
14. 十字架 55-60                     15. イエスの死 61-65      16.埋葬と哀悼 66-68 


BWV245   ヨハネ受難曲    BWV245  全40曲 

イエスの十字架を物語るヨハネ福音書18,19章を、17曲の朗唱に導かれて進行する。アリア10曲、コラール11曲、合唱は第1曲と終曲による。朗唱の中の群衆の言葉など短い合唱が多数挿入されている。毎年やってくるイエスの受難を覚えるためにバッハは4つの福音書による4つの受難曲を作った。現在そのなかの2曲、マタイとヨハネの受難曲が残っている。

 

クリスマスオラトリオ  BWV248

1723年クリスマス

 

歌詞解説

1723年クリスマス期の1月6日まで六つの礼拝で演奏された。イエス様の誕生物語を 全64曲、誕生から東の博士たちのお祝いまで、6つの礼拝で演奏した。登場人物:父ヨセフ、母マリア、天使、羊飼いと羊。東の博士たちとは、450年前に国敗れて捕虜となって連れて行かれた子孫たちで、気象衛星の学者になった人たちでした。40年に一度現れるハレー彗星の日にすごい人が生まれるという預言を確かめるためにはるばる旅をし、たどり着いた。黄金、乳香、没薬の超高級な贈り物をささげた話など。幼児イエスの誕生によって始まるイエス伝の音楽。

 

はやく走れ 復活祭オラトリオ  BWV249

1725年

1725年復活祭三日前に十字架に死に、遺体を納めたお墓に、イエスがいないと言う知らせを聞いて、確かめに行くメランコリックアダージョで、その時の気分を、あらわしている。第3曲合唱、「はやく走れ、イエスを納めたお墓に」追いかけるフーガ形式の合唱。「はやく走れ、イエスを納めたお墓に・・・」と歌い始め、それに女声ソプラノとアルトが加わって4声合唱になる。夜明けの明るみのに包まれて、2人の弟子が着き、先に来ていた女たちに合流する場面です。


  カンタータ 祝祭曲  一  
モテット
 主に向かって新しい歌をうたえ  BWV225  1曲 歌詞・解説
 聖霊が弱き我らを助け  BWV226 1曲  歌詞・解説
 イエスわたしの喜び BWV227  11曲  歌詞・解説
 恐れるな わたしがともにいる  BWV228  1曲   解説・歌詞

 ミサ曲  ロ短調 BWV232  全26曲  歌詞・解説
 1.キリエ エレイソン 主よ     第1~12曲   
 2.クレド・われ信ず        第13~ 21曲   
 3.聖なるかな サンクトゥス    第22曲   
 4.ホザンナ           第23~26曲

 オラトリオ
 BWV243 マニフィカト 全12曲   12曲  全 歌詞・解説
BWV248   クリスマス オラトリオ Baroc music font    64曲 全 歌詞・解説
 第1礼拝 12月25日  降誕  第1~9曲    降誕第1祝日   
 第2礼拝 12月26日  しらせ 第10~23曲 降誕第2祝日   
 第3礼拝 12月27日 羊飼い 第24~35曲 降誕第3祝日   
 第4礼拝 新年      命名  第36~42曲 
 第5礼拝 新年後第1日曜 ヘロデ王 第43~53曲 
 第6礼拝 顕現日 1月6日 博士来訪 第54~64曲 
合 唱 集  アリア集  コラール集
  

 

 受 難 曲

BWV244 マタイ受難曲 BWV244 全68曲

 第1部    1~29   歌詞
 1 来たれ娘たちよ 合唱
 2 最後の晩餐 2~13
 3 オリブ山・捕縛 14~29
 第2部 30~68   
 4 大祭司の審問 30~37
 5 ペトロの否認 38~40
 6 ユダの最後 41~44
 7 尋問・判決 45~54
 8 十字架・死 55~65
 9 哀悼と葬送 66~68
  朗唱-1-    朗唱-2-     コラール  13
 合 唱     アリア16

 

 BWV245 ヨハネ受難曲 全40曲     Baroc music font    全 歌詞・解説PDF

 

第一部  第1~14曲

 1.裏切りと捕縛   第1~7曲
 2.否認    第8~14曲 
 第二部
 3審問と鞭打ち   第15~20曲
 4.判決と十字架   第21~26曲 
 5.イエスの死    第27~32曲
 6.埋葬    第33~40曲 

合唱 2曲 コラール集 全11曲  アリア 12曲

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 BWV249  復活祭オラトリオ 
17250401
復活祭(オラトリオ)
ヨハネ20:1~4

 

マグダラのマリアとマリア、ペトロとヨハネがイエスがいないお墓に急ぐ場面。第1曲のシンフォニー「はやく走れ」第2曲 三日前に十字架に死に、遺体を納めたお墓に、イエスがいないと言う知らせを聞いて、メランコリックアダージョ(歩くより遅い、重い気分の速さ)第3曲合唱、「はやく走れ」追いかけるフーガ形式の合唱。トランペット3本、ティンパニを加えて、男声二重唱が「はやく走れ」と歌い始め、それに女声ソプラノとアルトが加わって4声合唱になる。夜明けの明るみのに包まれて、2人の弟子が着き、先に来ていた女たちに合流する。

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